メルマガ広告の今後

メルマガ広告の責任

メルマガ広告を掲載する媒体側として、常に考えなければならない事があります。
それは「広告を出す責任」です。

掲載する情報は、あくまでも広告です。
通常は、広告であることを明示しておけば、その情報を利用するかどうかは広告の閲覧者の判断というのが一般的です。

そのことを示すために、多くのメルマガは以下のような免責記載をしています。

広告や記事中でご紹介している商品・サービスに関するトラブル等について、当方では一切責任を負いかねます。ご自身の責任でご判断ください。
こういった文言を入れるまでは、年間1~2件の注意やお叱りをいただくことがありました。

具体的には・・・
「メルマガ広告を見て○○を買ったんですが、広告主と連絡が取れなくなってしまいました」
「広告主の○○さんが返金保障に応じてくれません」
などです。

広告主に過失があったかもしれませんし、読者に過失があったのかもしれません。
そのため、広告掲載者として分かる範囲で広告主の連絡先を調べて連絡を取ってみたり、解決のご協力をすることもあります。
もちろん、手間はかかりますが、自分のメルマガ読者を放っておくことはできないでしょう。
そうしたリスクを抱えてまでもメルマガ広告を続けたいか。
責任とは覚悟をもつことです。

無料のメルマガを続ける理由

有料メルマガもありますが、一般的にはメルマガは無料です。
読者は無料で読めます。
無料で提供する理由は「たくさんの人に読んでもらいたい」=「読者を増やしやすい」というのが一般的でしょう。

自分にとって必要な情報であればお金を払ってでも読みたい人はたくさんいるでしょう。
しかし、お金を払わなければならないとなると、ぐっとハードルが高くなってしまう人がいるのも事実です。
そのため、多くのメルマガが無料で提供されています。

メルマガという媒体から収益を上げたければ、広告主から原稿料(≒広告費)をいただくしかありません。
その収益が運営費となっている場合もあります。

私は収益を上げる事業としてメルマガ成功法を書いています。
そのため、毎週メルマガの品質を考えながら配信しています。

結構時間もかけています。
短いときで1時間、長いときで3時間。

品質の低いものを出したら……当然、コンサルタントとしての資質も疑われることでしょう。

収益だけを目的にしない

以前、ある経営者に言われました。
「平野さんメルマガのコンテンツ頑張りすぎじゃない?」と。

私は、そのくらい力を入れて書かなくてはメルマガ媒体としての価値がないと思っています。
その価値を保つために、最近ではメルマガ広告の掲載基準を厳しくしています。

  • 読者が不快に思う広告
  • トラブルの種になる広告
  • 効果が不明瞭な商品

このようなものは以前にも増して厳しく審査をして、ご紹介しないようにしています。

広告の掲載をお断りすることもあるという日々が続いています。

2006年~2007年は毎週確実に広告が入っていました。
2009年~2010年は半分程度の掲載率になっている媒体が増えています。

もう1つ問題があります。

それは、メルマガの精読率の低下です。
これはどのメルマガでも起こっている現象です

メルマガが届かない
届いても読まれない
削除されている、ためられている
その結果リアクション自体が落ちている
これが共通の問題になっています。

時代は変わりゆく

メルマガは無料だから多くの人に読まれるもの。
そのような「いい時代」は終わりました。

無料の情報に対するありがたみがかなり落ちているのも、現実としてあるように思います。

今後、いろんな意味で状況が大きく変わるように思います。

メルマガ広告も、単純なモデルでは効果が上がらなくなってきていると思います。
そのため、情報をキャッチしながら、判断力の元取り組んでいく必要がありそうです。

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ABOUTこの記事をかいた人

平野友朗。株式会社アイ・コミュニケーション 代表取締役/一般社団法人日本ビジネスメール協会 代表理事/一般社団法人PAG 代表理事/実践塾シェアクラブ 主宰。 1974年、北海道生まれ。筑波大学人間学類で認知心理学専攻。広告代理店勤務を経て、2003年、日本で唯一のメルマガ専門コンサルタントとして独立。メールコミュニケーションの専門家として知られる。得意とする分野は、メールマーケティング、メール営業、時間短縮などの業務改善。ウェブマーケティングの戦略立案やメルマガ・ウェブサイトの改善。メディア戦略を含めたブランド構築や出版プロデュースなど多岐に渡る。自らのメルマガ「平野友朗の思考・実践メルマガ【毎日0.1%の成長】」では、コミュニケーションデザインやウェブマーケティングに有益な情報を送り続けている。